モノクロフィルム「ACROS100」のみんなの作例まとめ
第三回は2019年6月初旬に再販が発表された富士フイルムの黒白フィルム「ネオパン 100 ACROS」(再販版はACROSII)の特徴や作例をまとめていきたいと思います。富士フイルムから販売されている黒白フィルムはこの「ACROS」のみとなっていますが、一旦は販売終了されたとはいえ再販決定するということは富士フイルムの心意気とユーザーからのACROSへの想いが溢れているのかと思います。
ところでモノクロフィルムは和製英語なんですね。日本語では「白黒写真」や「白黒フィルム」といいますが、海外では英語で「black-and-white」、フランス語は「noir et blanc 」というので、そちらの順序に倣うと「黒白フィルム」とすることもあるそうです。実際に富士フイルムでは「黒白フィルム」とあるので、業界的には黒白フィルムと言うのでしょうか。
ネオパン 100 ACROSの特徴
ACROSの特徴といえば、粒子の美しさ、ラチチュードの広さ、精細さ、が挙げられます。ISO感度が100となっていますが、暗所で使いづらいかというとそうでもなく、逆にフィルムの特性上、暗所での長時間露光に耐えられるので、手ブレは頑張るとしても(レンジファインダー機ならシャッターショックが少ないので手持ちでも?)、幅広いジャンルの撮影を行うことができます。ポートレートや風景写真での美しさもACROSらしいかと思います。
モノクロフィルムはそのまま白と黒で写真を表現するので、構図や露出の設定が如実に出てくるものでもあるので、難しさもあり、とても勉強になるフィルムかと思います。
ネオパン 100 ACROSの作例
Nikon F3 × ACROS 100
レンズはNikon Ai-S NIKKOR 28mm F2.8。28mmってスナップとしていいかなと思って使っていましたが、隅々までの解像、使いやすい画角。
Nikon NewFM2 × ACROS 100
スナップでも印象がガラッと変わりますね。伝わってくる雰囲気も引き締まって見えたりして、良い。
PENTAX SPF × ACROS 100
沖縄といえば青い空!青い海!という印象ですが、こちらも白黒になることで、明暗差も楽しめますし、雲のグラデ感なども楽しめたりしますね。
Leica M3 × ACROS 100
やっぱり時代的なものもあるかと思いますが、Leicaとモノクロフィルムっていいですね。スナップ写真のような雰囲気をまといつつ、一枚一枚が作品なんだと感じます。当たり前のことですが。
Leica M3 × ACROS 100
こちらもLeica M3記事。
Rollei35 × ACROS 100
完全な僕の好みもありますが、この水面の写真がとてもきれいで素敵です。カラーではなくモノクロということもあり、情報が絞られ、より写真の良さが引き立っている気がします。45Houseさんはカラーの柔らかいフィルム写真がいつも印象的ですが、モノクロ写真もいいですね。
ACROSまとめ記事もありますので、こちらもどうぞ!
ずっと再販の声があがっていたのもうなずける素晴らしいフィルムだと思います。デジタルカメラではモノクロとカラーの切り替えは簡単にできますが、フィルムで撮れば、カラー写真はカラー写真で、モノクロはモノクロで変更がききません。だからこその楽しさもあるし、白と黒だからこその明暗、光、露出、構図という写真の奥深さを感じることができるのではないかなと思います。
せっかく再販が決まったACROS 100です。同じ悲しみを二度と繰り返さないためにもたくさん撮ってたくさん楽しんでいきましょう!
第一回「業務用100」
第二回「Kodak ULTRAMAX400」
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